11月の展示紹介
11月の展示写本の紹介です。
11月はベアトゥス黙示録写本群の中から、
10世紀の「ウルジェイ写本」
11世紀の「オスマ写本」「サン・スヴェール写本」
12世紀の「リスボン写本」「ナバーラ写本」
を展示します。
その他
挿絵入りで一番古い「ヴァランシエンヌ黙示録写本」(9世紀初期)と13世紀の「トリニティ黙示録写本」
を展示します。
1)ウルジェイ写本
10世紀後半にスペイン北部のアストゥリアス東部で作られた。ロマネスク様式のモサラベ風の90の彩色挿絵が描かれています。



2)オスマ写本
挿絵は濃い赤や黄と共にエメラルドグリーンや薄青の背景色が特徴です。特にエメラルドグリーンは他に例を見ない美しい色調です。



3) サン・スヴェール写本
ベアトゥス写本の中で唯一ピレネー山脈を越えたフランスの修道院で制作された写本で、他の写本とは一風変わった挿絵になっています。



4)リスボン写本
ポルトガルで制作された写本
特徴は挿絵の地に使われた蛍光色の黄色とオレンジ色です。その古式な描き方から、ベアトゥスの元の原稿に近い古い写本から移されたのかもしれません。



5)ナバーラ写本
12世紀後半にナバーラ地方のラリオハ地方のアストルガで作られたと考えられています。
挿絵の一番の特徴は、なんといっても地に使われている紫色です。
ロマネスク様式を色濃く残しています。




