Trinity Apocalypseの紹介です。トリニティカレッジ所蔵の黙示録写本で、13世紀半ばに英国で制作されたアングロ・ノルマン語による彩飾写本です。71点の大型彩飾画が描かれています。44cmx30cmx2.2cmと大型で、 32葉(64ページ)のほとんどのページに挿絵が書かれています。

右側がFacsimile版 中央が大高教授の版 左がDavid McKitterick編集版です。

【1】1967年 EUGRAMMIA PRESS版 facsimile
2006年刊版(岩波書店も共同出版で日本語版が出ています)は知っていましたが、こちらは知りませんでした。 昔の版なので用紙が羊皮紙という感じではありませんが、原寸大のフルカラーと金箔で再現されています。解説本は不明(私のものにはついていませんでした)。

【2】Apocalypse Anglo-Normande [Cambridge Trinity College MS. R. 16.2]
大きさ 247×182 ハードカバー 丸背
ページ数 255頁
【1】と比較すると1/4ほどの大きさになります。
大手前女子学園の大高順雄教授と福井秀加教授が1977年に刊行したもので非売品ですが、神田の古本屋で購入しました。 挿絵の解説や、本文の原文などが収められています。

【3】The Trinity Apocalypse
2005年発行の解説本はBritish LibraryとUniversity of Toronto Pressから発刊されたもので、David McKitterickの編集です。これはTrinity黙示録を中心に中世の黙示録一般も紹介しています。ただTrinity黙示録はカラーですが それ以外の挿絵は白黒なのが残念です。
大きさ 246×174 ソフトカバー 角背 (ハードカバーもあります)
ページ数 309頁(本体212頁+CD-ROM97頁)
口絵 24ページ(Trinity写本カラー)
Part 1: The manuscript
1. Illustrated Apocalypses of Mid-thirteenth-century England:
hinsorical Context, Patronage and Readership
2. The Trinity Apocalypse: Style, Dating and Plaace of Production
3. Codicology and Palaeography
4. Iconography
5. Descritions and Illustraations
6. History of the Manuscript since the Fifteenth Century
Part 2: The Texts
7. Introduction
CD-ROM
8. The Life of St John and the Apocalypse
9. Translation of the Life of St John and the Apocalypse
10. The Gloss
11. Translation of the Gloaa
12. The Life of St John the Evangelist, from Paris, BNF fr. 19525