コゴーリャ写本 (El Beato de San Millan. Codice33)

系統  Ⅰ群
製作年代 10世紀第4四半期(モザラベ部分)と12世紀第1四半期(ロマネスク部分)?
製作地 Cactile(モザラベ部分)、San Millan de la Cogolla(ロマネスク部分)?
製作者 ?
大きさ 縦380 幅280
枚数 282葉
挿絵の数 49点
言語 ラテン語
書体 西ゴート書体
所蔵場所 マドリード、王立歴史アカデミー Cod. 33
ファクシミリ発行会社  Testimonio Compania Editorial
ファクシミリ発行年 2002年

途中まで10世紀半ばに書かれ、その後200年近く中断された後12世紀第1四半期に制作が再開された写本。

そのために49点の挿絵がありますが、前半はモサラベ様式の画風で、後半はロマネスク様式となり、挿絵の画風が大きく変わっています。
レコンキスタの進展の影響で、モサラベ様式が薄れたのだと思います。

写字はf.228vから再開されていますが、挿画はその画風からf.115から再開されてたと思います。(f.129vやf.184v,f.207v,f213vは挿絵だけ10世紀に書かれたとおもいます)

cogolla

背バンドは疑似バンドなので、後世の様式ではないかと思う。またヘッドバンドも当初の様式ではないと思います。Facsimile版といっても、本紙は初期の状態を保っているが、表紙やヘッドバンドなどはきっと何度か改装されているだろうし、そのたびにその時代の最新の状態で改装されているのではと思うと、なかなか難しいものだと考える。

 

途中で中断された理由が、依頼者が亡くなったのか資金が尽きたのか事情はよく分かりませんが、どちらかと言えば前半の挿絵の雰囲気の方が好きだったので残念です。