11月の展示紹介
11月はベアトゥス黙示録写本群の大型の写本を4冊に加えて、小さな写本2冊を展示します。
一番大きなLas Huelgas写本は見開きにすると縦520㎜×横728mmと特大の写本ですが、それに対してコルシーニ写本は一番小さく見開きにしても縦170㎜×横190㎜と片手で持てるサイズです。
ベアトゥス黙示録写本群のなかで特に大型の写本4点・・Las Huelgas写本、Manchester写本(Ryrands写本)、Cardena写本、Arroyo写本
ベアトゥス黙示録写本群のなかで特に小型の写本2点・・Corsini写本、Berlin写本
【コルシーニ写本】
大きさは 縦170×横95
12世紀初頭にスペイン北東部のアラゴン地方で作られたと推測される。
挿絵は8点と残存するものが少ないが、絵は逆にモサラベ様式のものが7点で、ロマネスク様式は1点(155r)だけに見られます。
オリジナルはおそらく90ほどの挿絵が描かれていたと考えられるが、大半が生き残っていません。
【ベルリン写本】
大きさは 縦302×横190
イベリア半島以外で制作された数少ない写本の一つで、12世紀のイタリア中部で制作されたと思われます。
55点の挿絵は他のベアトゥス写本とは違い、細いペン画が主体で、ところどころ薄い黄色や茶色・赤色で彩色されています。