1月の展示紹介

2025年がスタートしました。本年もよろしくお願いします。

さて1月はベアトゥス黙示録写本群のなかで10世紀後半から11世紀前半に製作された4冊の写本っを展示します。 あわせてに加えて、13世紀に英仏で流行した黙示録写本を展示します。

  1月展示案内

①【ファクンドゥス写本】
13世紀に制作されたラス ウェルガス写本を除くと、修道院ではなく王室の依 頼で制作された唯一のベアトゥス写本です。

②【サン・スヴェール写本】
ベアトゥス写本の中で唯一ピレネー山脈を越えたフランスの修道院で制作された写本。
挿絵は2頁大の挿絵が5点、全頁大が36点あります。

③【ウルジェイ写本】

10世紀第4四半期制作  10世紀後半にスペイン北部のアストゥリアス東部で作られた。ロマネスク様式のモサラベ風の90の彩色挿絵が描かれています。キリスト論の系譜の序文とダニエル書の解説とともに、黙示録に関するベアトゥスの註解テキストが書かれています。

④【エスコリアル写本】

950年頃(~10世紀後半)制作  エスコリアル写本の挿絵は、モーガン写本やジローナ写本と違い、青や赤はあまり使用されず、代わりに黄色や泥がかった茶色・ダークグリーンに塗られ、それはのちのコゴーリャ写本にも受け継がれます。

⑤【パリ黙示録写本】
13世紀に突如流行となった英仏黙示録の初期の写本。系統としては第1系統に属する。
オリジナルは展示本の約1.5倍の大きさになる。

⑥【ドゥース黙示録写本】
「ドゥース黙示録」は、13世紀から14世紀に英仏で多く作られた黙示録写本の系統の一つで、「ゲッティ黙示録」と同じ系統に属する黙示録です。
未完の写本のため、彩色途中の挿絵が多数あり、当時の彩色手順などがよくわかる写本です。

 

 

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