2月の展示紹介

2月の展示内容をお知らせします。

2月は豊田市中央図書館にて『ファクシミリ本で見る中世ヨーロッパの黙示録の世界』と題した ベアトゥスの黙示録註解書の写本展を行います。

その関係でライブラリーリエバナでは黙示録以外の聖書の写本や、聖書以外の写本の展示を行います。

 2025年2月展示案内(ライブラリーリエバナ)

① 【新約聖書】13世紀前半に南イタリアでヴェネツィアの貴族ゾルツィ家のために製作されたと推測。 縦20cm 横15cm の小型の写本。
1481年にバチカン図書館が所蔵することになった。
172葉に118点の挿絵が描かれています。

②【ホルカム聖書】14世紀初頭にロンドンで制作された聖書絵本。旧約聖書と新約聖書の代表的なよく知られたシーンが230以上のイラストで描かれています。

③【ラットレル詩編】本文周縁部に中世の生活(農業、狩猟、娯楽、音楽制作)が描かれ、14世紀の日常生活が窺われるとともに、人間の頭、動物/魚/鳥の体、植物の尾を組み合わせた想像上のハイブリッド怪物が多数描かれています。

④【マックルズフィールド詩編】擬人化された動物たちが当時の人々が楽しんだ狩りや馬上槍試合に興じたり、ネズミが猫をやっつけ、兎が猟犬を獲物にひっさげてさかさまの世界が展開され、お猿のお医者さんが薬を処方し、狐の司祭がアヒルに説教するなど痛烈な風刺が披露されたりしています。

⑤【カノッサのマチルダ伝】「カノッサの屈辱」(1077)を挿絵とともに伝える貴重な同時代史料。このときカノッサ城主が女伯マティルダであった。

⑥【動物寓意集(寓話集)】動物図鑑のような写本。陸上の獣・空を飛ぶ獣・海の獣に分けられて、それぞれ野生動物から空想上の幻想的な獣までその習性と特徴とをキリスト教的教訓とを結びつけて、そこに寓意や諷刺を込めた内容となっています。

⑦【ジョヴァンニーノ・デ・グラッシの素描帖】14世紀末にミラノ大聖堂造営を指揮した大工房のモティーフ集。写実的な動物や鳥類のほか,優雅な国際ゴシック様式の女性像,野生人,エンブレム,植物文,形象アルファベット一式など,第1級の素描を蒐め,形象の形成とその国際的な伝播を今に伝える必見の素描帖。

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