ライブラリー リエバナ 5月の展示内容お知らせ
ヨーロッパ中世の彩色写本をファクシミリ版を中心に展示しているライブラリーリエバナです。
5月度の展示のお知らせです。
今月は、ベアトゥス写本群のなかで、系統Ⅱ群aに分類されている写本2点と、時期はベアトゥス写本から400年ほど下りますが特別展示としてレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿4点を展示します。
写本も手稿も手書きされたものをさすのですが、特に手稿は著作者本人が作成したものという意味が含まれているようです。 未解読の文字が記され、多数の奇妙な絵が描かれていることが特徴のVoynich Manuscriptは、ヴォイニッチ手稿ともヴォイニッチ写本とも呼ばれます。
《ベアトゥス黙示録註解書写本より》
【ファクンドゥス写本】1047年に制作された写本。写字・挿画としてファクンドゥスの署名からその名で呼ばれています。13世紀に制作されたラス ウェルガス写本を除くと、修道院ではなく王室(フェルナンド1世)の依頼で制作された唯一のベアトゥス写本です。 別名『フェルナンド1世と王妃サンチャの写本』と呼ばれています。金・銀・紫がふんだんに使用され、豪華な挿絵が98点描かれています。
【シロス写本】写字が1091年に完成してから挿絵がすべて書き終えられたのが18年後の1109年という写本です。図形化したモサラベ様式の挿絵が描かれており、挿絵の地には江戸小紋のような細かな梅花文がちりばめられ、人体も山岳も動物も完全に扁平で均質な文様世界として描かれています。最後のモサラベ作品といわれるゆえんです。(「ロマネスク美術とその周辺」辻佐保子より)
《レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿より》
レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿は、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci、1452年4月15日 – 1519年5月2日)が約40年間にわたって書き綴ったノートで、書き残した全手稿のうち約3分の2が失われ、現存するのは約5000ページと言われています。(Wikipediaより) 完成された絵画のすくないレオナルド・ダ・ヴィンチの業績を知るうえで素描集とともに重要なものとなっています。
【トリヴルツィオ手稿】 1487-90頃 51紙葉
レオナルド最初期の科学的考察を伝える貴重なノート。
ラテン語語彙集のほかに,警句,諧謔詩,金言,さらに戯画やスケッチ,機械の草案などが含まれる。
【鳥の飛翔に関する手稿】 1505年 20紙葉
鳥の飛翔の精緻な観察を通して,空気中の飛行原理を力学的に追求した。
【マドリード手稿】 1493-1505年頃 Ⅰ:184紙葉、Ⅱ:158紙葉
Ⅰ時計を含む種々様々な機械構造と機械理論に関する考察
Ⅱアルノ川の流れを変えるプロジェクト、『アンギアーリの戦い』、透視図法と光学、フランチェスコ・スフォルツァ(Francesco Sforza)の騎馬像鋳造など
【レスター手稿】 1505、1507-8年 36紙葉
科学的観察および考察がまとめられたノート。
月の満ち欠けや天体の運動などを扱う天文学、流水を扱う流体力学及び治水など、また、地殻の変動や地球の内部構造についての地球物理学的考察が、鏡面文字で書きこまれている。ビル・ゲイツ所有。
ヨーロッパ中世の写本の世界が味わえます。
場所は、豊田市駅からすぐ近くのVITS豊田タウンの地下1階(旧市民ギャラリー前)です。 外階段から降りてください。ぜひお越しください。
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