ライブラリー リエバナ 2月の展示内容お知らせ
ヨーロッパ中世の彩色写本をファクシミリ版を中心に展示しているライブラリーリエバナです。
2月度の展示のお知らせです。
今月はベアトゥス写本をはじめ中世に制作された写本の中から、特に大型の写本を中心に展示します。
中世に制作された巨大な写本としては『ギガス写本』が有名です。13世紀初頭に作られたといわれる『ギガス写本』は、大きさが縦92㎝×横50㎝の巨大なもので、310葉の羊皮紙からなり75㎏の重さがあります。
伝説では、誓いを破り監禁された修道僧が刑罰を逃れるため、一晩でこの写本を作成することを誓った。
しかし真夜中ごろになって誓いを守れそうにないことが明らかとなり、彼は堕天使ルシファーに、自身の魂と引き換えに本を完成させてほしいと願った。悪魔は写本を完成させ、その修道僧は感謝の意を表すために悪魔の絵を追加したそうである。
悪魔の絵は290枚目のフォリオに描かれています。
所蔵のなかで一番大きな写本はベアトゥスの「ラス ウェルガス写本」で、縦52㎝ 横36㎝の大きさがあります。 13世紀初めとベアトゥス写本の中でも遅い時期に制作された写本で、ヨハネの黙示録に関する約70点の挿絵とダニエル書の聖ヒエロニムスによる解説に伴う10点の挿絵を含みます。
その次に大きな写本は『貧者の聖書+黙示録』写本で、縦48㎝ 横33㎝の大きさです。 この写本は一般的な『貧者の聖書』に黙示録を加えたもので、10葉に貧者の聖書が、11葉に黙示録が描かれており、最後に再度磔刑図が描かれています。
その他ベアトゥス写本群からは
『マンチェスター写本』45㎝×32㎝
『アローヨ写本』44㎝×31㎝
『カルデーニャ写本』45㎝×30㎝
『モーガン写本』39㎝×29㎝
を展示します。
その他の写本からは
『トリニティ黙示録写本』44㎝×32㎝
『ベリー候の大時祷書』40㎝×30㎝
を展示します。
また、当時修道院などの聖歌を歌うときに使われていた交唱聖歌集の楽譜(オリジナル)も展示します。多くの場合、複数の歌い手が同時に見ることができるように大判となっています。今回の物は縦67㎝×横48㎝の大きさで見開きにするとかなりの大きさになります。
ヨーロッパ中世の写本の世界が味わえます。
場所は、豊田市駅からすぐ近くのVITS豊田タウンの地下1階(市民ギャラリー前)です。 外階段から降りて頂くと便利です。ぜひお越しください。
インスタをやっています。